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教育における生成AIの利活用

教育における生成AIの利活用に関するガイドライン【学生向け】

群馬大学大学教育?学生支援機構大学教育センター
2023/12/21

1.はじめに

 ChatGPTが登場し話題となっている生成AI(プロンプト入力(質問、作業指示等)に応えて文章や画像等を生成するAI)は、技術進歩が急速であり社会に変革をもたらす影響について多くの議論がされています。
 生成AIは、効率的な学びに役立つ反面、入力するデータの内容や生成物の利用方法によっては法令に違反したり、他者の権利を侵害したりする可能性があります。
 このガイドラインをよく読んで、生成AIを上手に利用してください。
 まだ、発展途上の技術であることから、今後も日々変化していきます。その動向を注視し、知識を常にアップデートしましょう。


2.生成AIを利用する時に気をつけること

 生成AIの利活用に関しては、以下のことに注意する必要があります。
(1)個人情報や守秘義務のある情報を入力しないこと。生成AIには学習機能(入力したデータを記録し他者の生成結果に利用する機能)があるため、大切な情報が流出する場合があります。
例)氏名?学籍番号?住所?電話番号?メールアドレスなどの個人情報、患者の病歴、研究で得られたデータ、共同研究内容、授業の教材
(2)情報漏えい対策としてオプトアウト(生成AIに、チャット内容を記録し学習に利用させないようにすること)の設定を推奨します。
(3)生成AIの学習データに著作物が入っていた場合、その出力は剽窃になる可能性があります。また、虚偽の個人情報が含まれている場合は、名誉毀損等に該当する場合がありますので注意してください。
(4)生成したものが正しいとは限りませんので「ファクトチェック」(自分で内容が正しいかを検証すること)をする必要があることに注意をしてください。生成AIで作成したものを論文やレポート、課題の回答にそのまま利用することは自身の学びにならず、剽窃になる場合もあります。
(5)生成AI利用後、その結果を示したい場合など「生成AIの出力をそのまま引用する」場合は、利用した「ツール名、日付、プロンプト(入力内容)等の情報」を示します。検索ツールとして使用した場合は、生成AIが利用した元の情報を確かめ、その文献を示しましょう。

 上記のほか、当然ながら違法行為や差別?偏見を助長するなど、社会通念上不適切な目的で生成AIを利用すべきではありません。

3.生成AIの利活用が想定される例

?ブレインストーミング:生成AIを対話の相手として思考を深める。
?論点の洗い出し:まず、自らグループワークや資料の調査の文章を生成AIを利用して要約(箇条書きにまとめる)する。次にその「要約」を生成AIを利用して「論点の整理」をする。その「論点の整理」の結果を元に、ディスカッションや思考をする。
?情報収集:複数のWebサイトや情報をまとめて調べる検索ツールとして使う。
?プログラム作成の補助:プログラム内の各モジュールを生成する。

4.授業における生成AIの利活用

 生成AIを使う授業はシラバスに記載があります。生成AIの利用方法を学びたい場合の参考にしてください。授業で利用する場合は、授業ごとに定められたルールに従ってください。場合により不正行為(「本学の規則に違反し、又は学生としての本分に反する行為をした者は、学長が懲戒する」(群馬大学学則第56条))として対処されることもありますので、注意してください。
 今後、生成AIの特徴を理解した上で利用していくことが想定されます。一方、生成AIは技術?その取り巻く状況が日々変わっています。そのためにこのガイドラインも随時見直す予定です。

以上

 

【参考】

○「ChatGPTなどの生成系AIについての注意喚起」(2023/04/13理事(教育?評価)?副学長名)

【在学生向け】ChatGPTなどの生成系AIについての注意喚起

○大学?高専における生成AIの教学面の取扱いについて(2023/07/13文部科学省高等教育局専門教育課?大学教育?入試課)
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2023/mext_01260.html

 

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